糸リフトは何本入れる?部位別・状態別の本数の目安と決め方を医師が解説
2026/08/06
目次
糸リフトの本数がなぜ重要なのか
糸リフトは、皮膚の下に医療用の特殊な糸を挿入して組織を引き上げることでたるみを改善する施術です。フェイスラインや頬・口元・目元・顎周りといった部位のリフトアップ効果が期待でき、切開を必要としないことから多くの方に選ばれる美容医療メニューのひとつです。
また、本数は料金にも直結するため、必要以上の本数を勧めてくるクリニックには注意が必要です。「何本が適切か」を正しく理解したうえで医師と対等に話し合えるようにしておくことが、後悔しない施術への第一歩になります。
糸リフトの本数の平均・目安
ただし、この数字はあくまでも参考値です。たるみが軽度の方であれば片側2〜3本程度で十分なケースもありますし、たるみが強い方や広い範囲をカバーしたい場合は片側10本前後になることもあります。「平均○本」という情報だけを根拠に本数を決めるのではなく、自分の状態に合った本数を医師に診察・提案してもらうことが正解への近道です。
また、クリニックによって1本あたりの糸の長さや太さ・糸の種類・コグの構造が異なるため、本数の数字だけを単純に比較することには注意が必要です。Aクリニックで「6本」と言われ、Bクリニックで「12本」と言われた場合でも、糸の設計や挿入方法の違いによって実際の引き上げ効果が同程度になることもあります。本数だけでなく、使用する糸の種類・特性・配置も含めて総合的に判断することが大切です。
部位別の本数の考え方
糸リフトで施術を行う部位によって、適切な本数の目安は変わります。代表的な部位ごとの考え方を紹介します。
頬・フェイスライン
最も多くの方が希望する部位で、たるみによるフェイスラインの崩れや頬の下垂、もたつきを改善することを目的に施術が行われます。頬からフェイスラインにかけて広い範囲をカバーする必要があるため、片側4〜8本程度が目安として挙げられることが多いです。たるみの程度や脂肪量・皮膚の厚さによって本数が変わります。顔全体のバランスを考えながら引き上げる方向・角度を設計することが、自然な小顔効果につながります。
ほうれい線・口元・顎ライン
ほうれい線の改善を目的に口元付近や顎のラインへの施術を行う場合、頬の引き上げと合わせて行われることが多く、単独で施術するケースでは片側2〜4本程度が目安になることが多いです。ほうれい線は糸リフトだけで完全に消えるものではなく、ヒアルロン酸注入などとの併用でより効果的に改善できる場合もあります。顎のラインのもたつきや輪郭を整えたい方にも、少ない本数から試せる部位です。
目元・目の下・クマ周り
こめかみ・額
上方向への引き上げを目的としてこめかみや額への施術が行われることもあります。こめかみへの糸は眉やフェイスラインを自然に引き上げる効果が期待でき、顔全体のリフトアップ感が高まります。繊細な部位であるため少ない本数でアプローチするのが一般的で、2〜4本程度から始めるケースが多いです。
首・デコルテ
首のたるみやシワにアプローチするための糸リフトも行われています。首は皮膚が薄く動きが多い部位であるため、施術の適応や本数については医師による慎重な判断が必要です。フェイスラインの施術と同時に行う場合は、首への本数も加味したうえでトータルの計画を立てることが重要です。
たるみの程度・年代別の本数の違い
糸リフトの適切な本数は、受ける方のたるみの程度や年齢・顔の状態によって異なります。
たるみが軽度の場合(30〜40代前半が多い)
たるみが中程度の場合(40〜50代が多い)
頬のたるみやフェイスラインの崩れが目立ってきた段階では、しっかりとした引き上げ効果を得るために片側4〜6本程度が目安になることが多いです。この年代は加齢による脂肪の移動や皮膚の弾力低下が進んでいるため、適切な本数と糸の種類の選択が重要です。顔全体のバランスを見ながら部位ごとに本数を配分することで、自然な仕上がりが実現しやすくなります。
たるみが強い場合(50代以降・たるみの程度が大きい方)
たるみが顕著な場合には、より多くの本数が必要になるケースがあります。ただし、たるみが非常に強い場合は糸リフト単独では対応できる限界があり、切開を伴うフェイスリフト手術を含めた他の治療との比較検討が必要になることもあります。無理に本数を増やすよりも、適切な治療法を選択することが最終的な満足度につながります。
本数を左右する主な判断基準
医師が糸リフトの本数を決める際には、複数の要素を考慮します。カウンセリングで医師がどのような視点から判断しているかを理解しておくことで、提案された本数に対して自分なりの判断がしやすくなります。
皮膚のたるみの程度と範囲
最も基本的な判断基準です。たるみが広い範囲にわたるほど、また下垂の程度が強いほど必要な本数は多くなる傾向があります。医師は診察時に皮膚の引き上げ量・引き上げ方向・引き上げに必要な力を考慮して本数を算出します。
皮下脂肪の量と骨格
使用する糸の種類・コグの形状
糸の素材やコグ(棘)の形状・密度によって1本あたりの引き上げ力が異なります。テスリフトやスレッドなど、糸の設計によって引き上げ力に差があります。引き上げ力が高い糸であれば少ない本数で対応できる場合があり、細い糸や引き上げ力が弱めの糸であれば本数を増やす必要がある場合があります。
施術部位の数と範囲
フェイスライン全体・頬・口元・目元と複数の箇所にわたって施術を行う場合は、部位ごとに必要な本数が加算されます。どの部位を重点的に改善したいかによって、トータルの本数が変わります。
希望する仕上がりの程度
自然なリフトアップを望むか、しっかりとした変化を求めるかによっても本数の考え方が変わります。過度な変化を求めて本数を増やすことはリスクにつながるため、理想のイメージと現実的に可能な効果についてカウンセリングで十分に話し合うことが大切です。写真などを用いて希望するイメージを具体的に見せながら共有することで、医師との認識のずれを最小限に抑えることができます。
本数が少なすぎる・多すぎるとどうなるか
糸リフトの本数が適切でない場合、それぞれ異なる問題が起こりやすくなります。
本数が少なすぎる場合
引き上げ力が不十分で、期待した効果が得られません。「施術を受けたのに変化を感じられない」「すぐに元に戻ってしまった気がする」という声は、本数の不足が原因のひとつとして考えられます。ただし施術直後は腫れによって引き上がって見えても、腫れが落ち着いた後に効果が薄く感じられるケースもあります。本数が適切であったかどうかは、腫れが完全に落ち着いた1〜2週間後の状態で判断することが基本です。また、軽いたるみへの対応として少ない本数で施術したケースでは、その時点の状態には適していても、時間が経ってたるみが進行するにつれて効果が感じにくくなることもあります。
本数が多すぎる場合
皮膚表面に凹凸や引きつれが生じたり、表情が不自然に出るリスクが高まります。また皮下組織への負担が大きくなることでダウンタイムが長引く可能性があります。さらに、皮膚が薄い部位では糸が透けて目立つ問題が起こることもあります。「しっかり引き上げたい」という気持ちから本数を増やしたいと思う方も多いですが、組織の状態や引き上げに必要な力以上の本数は、仕上がりの自然さや安全性を損なう可能性があります。また、多すぎる本数は将来的な組織へのダメージの蓄積にもつながりかねないため、慎重な判断が必要です。
適切な本数で施術を受けることが、安全で自然に仕上がる糸リフトの基本です。
糸の種類と本数の関係
糸リフトに使用される糸にはさまざまな種類があり、素材・コグ(棘)の形状・吸収期間などが異なります。代表的な素材はPDO(ポリジオキサノン)・PCL(ポリカプロラクトン)・PLLA(ポリ乳酸)などで、それぞれ体内での持続期間や引き上げ力に特徴があります。
PDOは吸収が比較的早い素材で、体内での持続期間は6ヶ月〜1年程度が目安とされています。引き上げ力はPCLやPLLAと比べてやや弱めとされることが多く、しっかりとした引き上げ効果を求める場合は本数を多めに設定するケースもあります。
また、コグ(棘)の形状や密度も引き上げ力に影響します。コグが多く密度が高い糸は引っかかりが強くしっかりと組織を保持できる一方、挿入時の技術や配置の精度がより重要になります。
糸の種類の選択は医師が行うものですが、どのような糸を使用するのか・その理由はなぜかをカウンセリング時に確認しておくことで、本数に対する納得感が得られやすくなります。
ダウンタイムと本数の関係
ダウンタイム中は腫れや違和感が続くことがありますが、これは施術による一時的な反応です。ただし強い痛み・熱感・化膿のような症状が続く場合は早めに医療機関を受診してください。
施術を受ける時期を決める際には、大切なイベントや仕事の都合を考慮してダウンタイムが落ち着くタイミングを見極めることが重要です。「直前に施術を受けて腫れが引かなかった」という後悔を避けるためにも、イベントの少なくとも2〜4週間前までには施術を完了しておくことをおすすめします。
他の施術との併用で本数を最適化する
糸リフトは単独でも効果が期待できますが、他の美容医療メニューと組み合わせることで、より少ない本数で理想の仕上がりを叶えられるケースがあります。必要以上に本数を増やすのではなく、施術の組み合わせで効果を最適化するという視点も重要です。
ヒアルロン酸注射との併用
ボトックスとの併用
ボトックスは筋肉の動きを抑制することで表情じわを改善する施術です。糸リフトでたるみを引き上げながら、ボトックスで動的なシワにアプローチすることで、より総合的な印象改善が期待できます。顎周りや口元のシワ・くぼみにはボトックスが有効なケースもあり、糸リフトの本数を補う形で活用できることがあります。
ハイフ(HIFU)との併用
ハイフは超音波エネルギーを皮膚の深層に届けることで、筋膜層へのアプローチとコラーゲン生成促進が期待できる施術です。糸リフトと異なる層・仕組みで作用するため、組み合わせることで相乗効果が期待できるとされています。ハイフで肌の土台を整えてから糸リフトを行うことで、少ない本数でも効果を実感しやすくなる可能性があります。
施術の組み合わせを検討する際は、それぞれの特性・ダウンタイム・禁忌事項を踏まえたうえで、医師と相談しながら計画を立てることが大切です。
カウンセリングで確認しておくべきポイント
糸リフトを受ける前のカウンセリングは、本数を含めた施術の詳細を確認する重要な機会です。以下のポイントを参考に、納得したうえで施術に進めるようにしてください。
提案された本数の根拠を確認する
使用する糸の種類と特徴を確認する
素材・コグの形状・体内での持続期間・価格など、使用する糸の特徴について説明を受けておくことをおすすめします。糸の種類によって本数の考え方が異なるため、提案内容を正しく理解するために必要な情報です。症例写真や実績も確認できると、仕上がりのイメージをより具体的につかむことができます。
料金の内訳を明確に確認する
本数ごとの料金なのか、パッケージ価格なのかを明確に確認しておきましょう。無料カウンセリングを活用しながら、複数のクリニックで比較検討することも選択肢のひとつです。カウンセリング時に提示された料金と実際の施術時の料金に差が出ないよう、見積もりの内容を事前に確認しておくことが安心につながります。
アフターケアと修正対応について確認する
施術後の経過観察やアフターケア、万が一の際の修正対応についても事前に確認しておきましょう。施術後のフォローアップ体制が整っているかどうかも、クリニック選びの重要な判断基準です。
まとめ
糸リフトの本数は「何本が正解」と一概には言えません。部位・たるみの程度・年代・骨格・使用する糸の種類など、複数の要素を考慮したうえで医師が総合的に判断するものです。片側4〜8本が目安として挙げられることが多いですが、少ない本数で十分なケースもあれば、より多くの本数が必要なケースもあり、個人差が大きい部分です。
重要なのは本数だけにとらわれず「自分の状態に何が適切か」を医師と丁寧に話し合うことです。本数・糸の種類・施術部位・費用・ダウンタイム・アフターケアまで含めて十分な説明を受け、納得したうえで施術に進むことが、満足度の高い糸リフトにつながります。また、ヒアルロン酸注射やボトックスなど他の施術との組み合わせで本数を最適化できる場合もあるため、自分に合ったトータルのアプローチを医師と一緒に考えることも大切です。
「自分には何本が合っているのか」「どのアプローチが最善か」など、糸リフトについてお悩みや疑問のある方はぜひお気軽にご相談ください。
ベリススキンクリニックは千葉県柏市(JR柏駅直結)にあり、糸リフトのカウンセリングから施術・アフターケアまで一貫して対応しています。一人ひとりの状態を丁寧に診察し、部位・たるみの程度・ご希望に合わせた本数と治療プランをご提案します。柏市をはじめ、野田市・流山市・松戸市・鎌ヶ谷市・船橋市・八千代市・印西市など近隣エリアからも多くの患者さまにご来院いただいています。初めての方もどうぞお気軽にお問い合わせください。


